BR400G-JP No.4 NASとPCの両方を自動シャットダウン
UPS(BR400G-JP)は自動シャットダウンする機器をUSBで接続するため、基本的には1台しか自動シャットダウン出来ません。
SNMPに対応したUPSでネットワーク経由で複数シャットダウンなものもありますが、通常は大容量で高価なUPSでの対応となります。
しかしながら、BR400G-JPでもNASとPC1台程度なら十分な容量がありますので、停電等のバッテリ切り替え時には、2台と安全に自動シャットダウンしたいものです。
NUT(Network UPS Tools)の仕組みで実現することが出来ます。
前提
NASは基本24時間運用。UPSとNASを専用USBケーブルで接続し、NASがUPSを認識できる状態にしておくこと。
NAS側の設定
NASのUPSの設定で「UPSのネットワークモニタリングを有効にする」をオンにする。
これ以降はPC側の設定となります。
WinNUTをインストール
UPS付属のPowerChuteをインストールしている場合はアンインストールをしておく。
WinNUTの最新をダウンロード
http://code.google.com/p/winnut/downloads/list
2014/02/15時点での最新は、WinNUT-2.0.0.4a-Installer.exe
アプリ起動
「WinNUT Configuration Tool」を起動(WinNUTインストール後、自動で起動されます)
設定ファイル編集
「Edit」を押下で、設定ファイル(upsmon.conf)を表示
設定内容は、ソフトウェアマニュアルのP232にNUTを実行する場合のユーザー名は「monuser」、パスワードは「pass」という記載があります。(名前はUPS固定)
IPアドレスはNASのIPアドレスです。(ルーターでMACアドレスで固定化しておくとよいでしょう)
赤枠のように記載をします。
MONITOR UPS@192.168.0.15 1 monuser pass slave
設定
「Install As Service」をチェック(Windowsのサービスとして実行するようにします。Windows起動時に実行されるようになります)
「Use Timed Shutdown」をチェック(バッテリーに切り替わった時にWindowsをシャットダウンします)
「Shutdown delay」(バッテリーに切り替わってから何秒後にシャットダウンするかの秒数)
「Shutdown Method」(シャットダウンの方法を選択します。Normal(通常),Forced(強制),Force If Hung(止まった場合強制),Hibernate(休止)から選択します。NormalかHibernateの選択でよいと思います)
「Apply and Start WinNUT」を押下(設定内容を適用して開始します)
動作確認
ためしに、UPSをコンセントから外してみます。
1分後にPCが自動でシャットダウンされました。
仕組み
ネットワーク経由で、PCからNASへUPSの状態を確認し、NASはUPSの状態をPCに返します。
その結果を元に必要に応じてシャットダウンすることが出来るようになります。
注意事項
あたりまえですが、PCとNASは当然UPSにつないでおくという前提は必要です。
忘れがちなものとして、PCとNAS間をネットワーク経由で監視しますので、ネットワーク経路にあるルーターもしくはハブもUPSに接続しておく必要があります。そうでないと停電時にPCからNASへ状態確認が出来ませんので、PCの自動シャットダウンが出来ません。
PCからNASへの問い合わせなので、設定時間等はPCの方が先に切れるような設定時間にしておく必要があります。